(都合上、一部のことばを漢字に変換せずに「かぎかっこ」で括ってあることをご了承ください)

調香師の「しゅうにゅう」について、以下のような記述をしている日本語のサイトがありました。

『どんなに優れたパフューマーでも企業内で働くケースが多いので、収入は一般のサラリーマンやOLと大差はない。企業によっては12万円程度の職能手当がつくこともある。』

これは日本に限った場合のことなのでしょうが、いつまたってもピラミッドの上の部分が見えない状態というのも、いろいろな分野での国際的な交流が進んでいる昨今を考えると、少し寂しいことだと思います。

世界のトップレベルの調香師のほとんどが、企業に所属していることは動かし難い事実です。天才と呼ばれるジャック キャバリエだって「きゅうりょう」取り。では、いくらぐらい貰っているのでしょう? もちろん本人とフィルメニッヒの一部の人間しか知らないはずの事ですので、あくまで憶測になりますが、「にほんえん」にすると「ねんしゅう」は「いちおくえん」かそれ以上でしょう。現在ユーロが強いですから、パリを拠点にしている調香師の方がニューヨークにいる調香師よりも高い額の「きゅうりょう」を貰っているようです。

以前にこのブログで、ジボダンやフィルメニッヒの調香師になることは、アーティストとして成功することよりもずっと難しいことだというようなことを書いたことがあります。各社毎年一人か二人のジュニアパフューマーしか採用しない事を考えると(最近若い日本人女性が採用されたケースもあります)、一流のパフューマーとして仕事をできるようになる事自体が狭き門なことは間違いのない事実でしょう。知り合いのジュニアパフューマーを例に挙げると入社後3年めぐらいの「きゅうりょう」が「いっせんまんえん」ぐらい、年齢にして28、29歳ぐらいの時です。期待通りの仕事をしていくと、30の半ばにはその倍以上になるというのが普通だと思います。30の後半ぐらいからはトップレベルの調香師とはいえ、それぞれの仕事の成果にも大分開きが出てくる時期なので、「ねんしゅう」の方もかなり違いが出てくるようです。これも憶測ですが、中堅になると仕事の成果によって「にせんまんえん」以上の開きがでてくるのではないかと思われます。

シャンプーや石鹸などのトイレタリー分野の調香師というのは、香水に比べると華やかさには欠けますが、企業の売り上げの面から考えると香水以上に需要な部門である為、香水調香師の「きゅうりょう」のような開きはないようですが、平均的なレベルでの比較をするとだいたい香水調香師と同等の「きゅうりょう」を貰っているようです。

調香師の世界も、ピラミッドの上の部分になると、想像以上に良い待遇だとは思いませんか?