Scent - Page 5

An amazing talent, a tremendous loss

Laurent Bruyere / ローラン・ブリュイエール (1964年12月12日 – 2008年11月17日) 「何か 面白いことを 一緒にやろうよ」 そんなメールのやりとりを何度かしただけ 一度も会う機会のないまま 昨晩 パリで 43歳という若さで逝ってしまった まだ これからだったのに ・合掌・ 謹んでご冥福をお祈り申し上げる photo: © Hajime Watanabe, all rights reserved.

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ある辞表と世界香水ガイド

このところ、香水に関する投稿があまり無く寂しい気もするが、景気が悪いと面白い話も無い… というよりも、人員削減とか、今まで数年かけて積み上げてきた素晴らしい計画が一夜にして消え去ってしまったとか、今後の香水業界があまり面白くないようなことばかりが聞こえてくるので、日本のデザインとか建築を眺めていた方がずっと楽しいのである。

単純な話だが、景気が悪くなっても余程のことがない限り、人は洋服を着て、風呂に入って、家に住むわけだから、デザインということは常に存在し続けるのである。それとは反対に香水は奢侈品に過ぎず、特に日本においては非常に消費量の限られたものであるから、存在することの必然性のようなことを考えると虚しくなるばかりである。

そんな折、ちょっと元気の出る香水がらみのニュースをふたつ。

ひとつは、日本では(当然の如く)知られていないが、このブログでも時々名前の挙る現在世界で最も注目されている若手の調香師が、一昨日、「自由」を追い求めるという理由で所属していた大手の香料会社に辞表を提出した。メディアへの正式な発表はまだ先のことなので名前は伏せておくことにするが、彼の勇気を大いに褒めたたえたい。香水業界の今後を根底から変えることのできる調香師がいるとすれば、彼の他にはほとんど見当たらない。

もうひとつは、今年の初めに欧米の香水ファンの間で大きな話題になった、「匂いの帝王」ことルカ・トゥリン博士とその奥様であるタニア・サンチェス女史が出版した、世界で初めての本格的な香水のガイドブックの日本語訳が、12月5日に発売となる。題して『世界香水ガイド☆1437』、原書房からの出版。原文の非常に巧みな文章を考えると日本語訳は非常に困難であったはずだが、それを押してまで香水のマーケットとしては取るに足らない規模の日本において訳本が出版されるというのには少々驚かされた。

オリヴィエ・ポルジュの「嘉永六年」

Olivier Polge

日本の香水のマーケットについて調べているうちに、江戸の鎖国政策をふと連想した。

消費者が日本の外で起こっていることを知らないでいられる状態や、外から入ってくるものや情報が著しく限られている状況を作っているのはいったい何なんだろうか。

厚生労働省の規制というのもあるだろうが、他のいくつかの要因も加わって、一種独特な環境が出来上がっているように思える。

暫く、新しい香り/匂いをつくることに関わる興味が失せていたが、久しぶりに新作への意欲が高まってきた。

テーマは「嘉永六年」。調香師はジャック・ポルジュの息子で、最近はケンゾーパワーを手掛けたオリヴィエ・ポルジュに頼もうと考えている。

オリヴィエ・ポルジュとは、数年前にシンガポールでの展覧会でコラボレートする予定でいたが、主催者側の予算問題の為にそれを果たせなかった。その時に「非常に残念だ。いつか一緒に仕事をできるのを楽しみしている。」と言っていたので良い機会だろう。

父親の引退後に、オリヴィエ・ポルジュがシャネルを引き継ぐことになれば、彼とは仕事をすることはできないだろうから、今のうちにやっておかないと後悔することになるかもしれない。

先ずは、昔好きだった「嘉永六年六月四日」を、彼に聞かせることから始めよう。

下克上:高砂香料の野望2

昨日、久しぶりに調香師/パフューマーに関する投稿をした。クリストフ ロダミエル/Christophe Laudamielがニューヨーク近代美術館に於いて、デザインや建築に関わる内容の講演を行った時のビデオだ。これだけこのブログに相応しい内容もそう滅多にはないだろう。

調香師の仕事ということを、デザインという観点から考え語れる調香師は、業界中どこを見回してもロダミエルぐらいしかいないと思う。最近、高砂香料がロダミエルに接近したという話を本人から聞いた。高砂香料は調香師だけでなく、他の人材も積極的に物色中のようだ。

景気が悪くなった時に、最もその煽りを受ける企業が一番注意しなくてはならないのは、企業内で最も有能な人間を他に奪われる事である。「蟻ときりぎりす」というふたつのタイプに分けるとすると、日本企業である高砂香料は典型的な蟻さんである。三大香料会社に比べ、高砂香料は長期的な展望を非常に大切にしてきている。逆に一番きりぎりす的(つまり目先の利益しか考えていない)なのはアメリカの企業であり、この景気の悪さが致命的な結果を招くことも考えられる。

高砂香料が今後のファインフレグランスの衰退を予測しつつ、全く新しいマーケットが形成されていくことを確信した上で人材獲得を計っているのだとすると、高砂香料とフィルメニッヒの激しいトップ争いを見れる日はそう遠くないのかもしれない。

Christophe Laudamiel: Design for the Invisible

There are hundreds of fragrances out on the market that bear familiar names like “Dior,” “Calvin Klein,” “Dolce&Gabbana” and so on. But there are only a handful of perfumers who are capable of creating the scents for theses brands. Christoph Laudamiel is one of these elite ‘noses’.

What makes Laudamiel very different from the rest of the elite noses is his broad and futuristic vision for perfumery. Unlike fashion, the world of fragrance is old fashion and formal. Innovative ideas and projects are hardly coming out except from this iconoclastic mind.

The video was taken at MOMA in April.

More information on Christoph Laudamiel @Seedmagazine.com

Olivier Polge’s Kenzopower

Olivier Polge
Olivier Polge

My generation of Japanese men tend to think fragrances are for women. I believe it’s the same mentality that makes hard-core surfers in Southern California frown on guys wearing cologne (Brahs in Hawaii use it, but that’s another story).

I have to make an exception. For the first time in my life, I bought a fragrance for myself today. I smelt Kenzopower yesterday by chance and simply loved it. A very talented young perfume at IFF called Olivier Polge (whose father is Jacques Polge of Chanel) has created the scent.

There are not many fragrances that appeal to the Japanese, and I can often tell whether a fragrance is going to work in Japanese market or not. Kenzopower will do great in Japan among both men and women.

Why did I like it? Kenzopower reminds me of the region where I went to high school, surfed, and dreamt of the future – the shoreline of my ‘soul city’ Kamakura.

(note: it doesn’t smell like ocean or anything related to it.)

Olivier Polge

photo of Olivier Polge: © 2006 Hajime Watanabe

Kenzopower by Kenya Hara

Although most Japanese don’t care about fragrances, last end of July, there was an event to announce the launch of Kenzopower at the former Tomyoji Temple in my hometown Naka Ward, Yokohama. Kenya Hara, one of the most prominent creative minds (and my favorite packaging designer) in Japan, worked on the packaging of this new Kenzo fragrance. Continue Reading